やる気がなかなか出ないのは、あなたの性格が原因ではない。
ましてや、あなたの能力が劣っているわけでもない
ものごとがうまくいかない最大の原因の1つは、やる気が続かないことにあります。1度やる気が下がると、負の連鎖がおきます。「やるべきことを後回しにしてしまう」「集中力が切れてダラダラしてしまう」「嫌なことが頭から離れず他のことに取りかかれない」「失敗すると落ち込んでしまう」といったことが起こるのです。
脳科学・アドラー心理学などからでもわかるように、
「やる気がなかなか出ないのは、あなたの性格が原因ではない。ましてや、あなたの能力が劣っているわけでもない」ということです。あなたの性格や能力と、やる気や自信の有無とは関係がないのです。
代わりの口癖を使おう
口癖-1:「でも」
「でも」を使うと簡単に物事を否定ができ、たとえいい流れがきても、一瞬で悪い方向に変えることができるワード。新しいことに挑戦せずにいられ、自分だけでなく周りの人のやる気も奪います。
「でも」の代わりに「それなら」
「できるかわからない。それなら、試してみよう」「今日は忙しいから無理、それなら朝イチでやろう」など。今この瞬間から未来を作っていける言葉を選びましょう。
口癖-2:「だって」
「だって」を使うと、行動しなくていい原因、うまくいかない原因探しの達人になれます。自分のやる気がないことを、人のせい、環境のせいにすることで、やらなかったことに罪の意識や後悔を感じなくてすみますが、あなたの「やる気」は急速にしぼみます。加えて、応援・サポートしてくれる人のやる気も削いでいきますので、非常に危険なワードです。
「だって」の代わりに「だからこそ」
「Aさんが反対していたからこそ、慎重に取り組んで絶対成功させよう」「忙しくて時間がないからこそ、短時間で集中しよう」など、うまくいかない原因よりも、うまくいく方法を探す。うまくいく方法が見つからないときは、うまくいく方法を、今から自分で作ってしまいましょう。
口癖-3:「どうせ」
「どうせ」を使うと、自ら積極的に行動しなくてもすむ安心材料を見つけることができます。そうすることで、失敗して落ち込まずにすみます。さらに、まわりから同情や手加減、慰めをもらえる、魔法のような言葉です。しかしそれと引き換えに、自分のやる気も下げていきます。
「どうせ」の代わりに「どうせなら」
「どうせなら、こうしてみよう」など、挑戦するならいいイメージを持ちましょう。
口癖-4:「まあいいか」
妥協、惰性が過ぎるとやる気をそぎます。新しいことや未知のことに挑戦するくらいなら、多少不満足でも、今のままのほうが居心地のいいときがあります。「まあいいか」という言葉が続いてしまうと、妥協や惰性に拍車がかかるのです。「まあいいか」は人事を尽くして天命を待つときの言葉になってしまうかも。
口癖-5:「私は違う」
人のいい部分を見つけられるのはとてもすばらしいことです。ですが、人の優れた部分を見て、自分ができない言い訳にすると、やる気を奪います。ほかの人にできたのなら、あなたにもできる可能性があるのです。人がうまくいったときは、自分もうまくやれる可能性を示してくれる解釈をしましょう。
大事なのは「言い訳」に自分で気づくこと
口癖-6:「時間、お金がない」
誰にでも1日は24時間。優先順位が低いか、やる気が不足しているだけです。
また「資金に余裕がない」「貯金が貯まったら」「お金がない」などの場合、お金がないからできないわけではありません。お金がなくてもできる方法を見つけるという発想を持つとやる気をそがずにすみます。
あなたの行動パターンや思考パターンを変えていきたい場合、こうした言い訳に「自分で気づく」必要があります。ですので、まずは、自分がよく口にしていないか、もしくは、口に出してはいなくても内心つぶやいてはいないか、チェックしてみてください。そのタイミングこそがあなたの思考パターンを見直すチャンスです。まずは、あなたが普段使っているやる気を奪う「言い訳をやめる」と、決意しましょう。
10秒あればできる具体的なアクションを起こす
言い訳をしてしまう人の多くは自己肯定感が低いので、本来の持ち味を生かし、自信を回復させることが大切です。そのためには、ネガティブになって何もしないのではなく、大切にしていた価値観を取り戻すための具体的な行動を起こしていきましょう。
気合やがむしゃらな頑張り、入念な準備などは、まったく必要ありません。10秒あればできるような、具体的なアクションを起せばでいいのです。
たとえば、「達成感を味わうこと」を大切にしたい価値観だと考えているのであれば、
・目の前の仕事で、小さくとも達成感を味わうためにできることを10秒考えてみる
・プレゼンで勝ち抜くために、資料を眺める
また、「仲間と切磋琢磨すること」があなたの大切なキーワードであれば、
・信頼し合える仲間の候補者1名を書き出してみる
・チームの後輩をランチに誘ってみる
こうしたレベルのアクションでいいのです。
「脳の可塑性」という、少しずつであれば新しい変化を受け入れるという脳の性質を利用して、小さなアクションからやる気を確実に上げていきましょう。
まずは、「6つの口癖」を意識して話さないようにするだけでも、やる気を回復し、行動の第一歩を後押しする大きなキッカケとなりますので、ぜひあなたも、意識して言葉を変えてみませんか。