コミュニケーションの悩みは誰にでもつきもの。
- 初対面の人との会話が続かず、気まずい空気を何とか打開したい。
- 気の利いた言葉をかけたり、もっと会話を広げて楽しめるようになりたい。
- 先輩や上司の言っていることをちゃんと聴き取り、理解したい。
- 営業先で何を話せばいいかわからない。
仕事、人間関係、ひいては人生全般にコミュニケーションが影響していること、そしてコミュニケーションの重要性に、すでに多くの人が気づいていることでしょう。
私たちの身近なところでは、今や8割の企業が人材採用時にコミュニケーション能力をもっとも重視する項目に挙げています。
では、コミュニケーション能力を高めていくにはどうすればいいのか。
この人と話してよかった。この人の話はわかりやすい。そして、またこの人と話したい!
そんな風に相手が感じる人こそ、コミュニケーション能力が高い人だと言えます。
コミュニケーション能力が高い人たちの7つの特徴、そして効果的に高める方法を知って、あなたのコミュニケーションに取り入れていきましょう!
コミュニケーション能力が高い人の「7つの特徴」
特徴① 相手に興味・関心を強く持っている
コミュニケーション能力が高い人の、そのもっとも根本にある要素は、相手(人)への興味・関心の強さです。コミュニケーションとは、互いの考えや物ごとの捉え方、感情や経験、情報を知るための方法です。人は、自分のことをわかってくれている人、理解してくれる人に対して好感や信頼を寄せます。
ですから、仕事やプライベートに関わらず、人との信頼関係を築くためにコミュニケーション能力を高めていくならば、相手に関心を向けることが必要不可欠です。
どんなことに関心を向ければいいのかの「きっかけ」として、その方とのコミュニケーションの際に、以下を参考にしてください。
- 相手から自分が学べることは何かに意識を向けてみる
- 相手に対して自分が役立つことは何かに意識を向けてみる
- 相手と自分との違いを発見してみる
- 相手と自分との共通点を発見してみる
こうした意識を持って相手と接することで、関心を持つ、まず初めのきっかけとして、自分の情報や知識を広げたり、深めることに繋がります。
特徴② 相手の心理(気持ち)を読み取れている
コミュニケーション能力が高い人は、その奥深くにある「真意」や「本当の気持ち」をくみ取るのが非常にうまいです。
ここで、会話のキャッチボールができない人のコミュニケーションの特徴を見てみましょう。
「この前、仕事でミスしちゃってさー。」と切り出してきた相手の話に対して「そうなんだ。」で終わらせてしまうことにあります。
こう切り返されたら、この人は私の話に興味がないのかもしれない、今話しをするのは迷惑なのかもしれない。話しづらい人だ。そんな風に思うでしょう。
相手はあなたに報告をしたいのではなく、伝えたいことやわかってもらいたいことがあって
話しているわけですから、その真意や気持ちをくみ取ってあげることが大切です。
すると、「この前、仕事でミスしちゃってさー。」と相手が話かけてきたら、「それは痛い思いをしたね。」「ものすごい焦ったんじゃない?どんなことがあったの?」と、相手の気持ちを思い図る言葉が出てくるのではないでしょうか。
人の心をくみ取ることに長けた人は、相手の「言葉」だけでなく、表情や口調などの「非言語」からも情報を読み取り、そして相手の立場を想定してコミュニケーションを行います。
まず、相手の”言葉の奥”には、どんな気持ちがあるのか、あるいは自分が同じような状況だったら、どう思うのかをしっかりとくみ取ってあげることです。
気持ちや言葉にならない思いをわかってくれる相手に対して、人は大きく信頼を寄せるのです。
特徴③ 相手との一体感を作っている
コミュニケーション能力の高い人は、相手と打ち解けたり、信頼を得ることが上手です。初対面の人とすぐに仲良くなっている、そんな人が周囲にも1人はいるのではないでしょうか。
すぐに相手の心を開かせてしまうのには、相手に合わせて「一体感」をつくるようにコミュニケーションを行っているからだと言えます。
◆ミラーリング・・・「鏡」のように相手に合わせること。表情や姿勢、動作、ジェスチャーなどを、相手と鏡写しになるように合わせます。
◆ペーシング・・・声のスピード、声のトーン、口調などを相手に合わせます。
なぜ、相手に合わせることが信頼関係を築くことに繋がるのかと言うと、人には、自分と似た人(共通点のある人)に対して好意や親近感、安心感を持ちやすい、という特性があるからです。
例えば、初対面の人でも、出身地が同じだとわかったら、嬉しい気持ちになりませんか?
さらに、出身校まで同じで、地元に共通の知り合いがいることもわかり、地元の話でとても盛り上がったという経験はないでしょうか。
または、同じ俳優やミュージシャンのファンだとわかって連帯感を感じたり、趣味が同じで話しが尽きなくなり、いつの間にかすっかり仲良くなっていた。
つまり、信頼関係が築かれている人同士は、共通点が多いのです。
そこで相手の動作や口調などに、こちらから合わせていくことで、すでに信頼関係が築かれているよ、という状態を意図的に作り出していくことができるのです。
簡単なようで効果絶大なスキルですが、当然、相手に対して心から信頼関係を築きたいという気持ちでなければダメですよ。
特徴④ 聴き方のポイントを押さえている
「聞き上手は話し上手」という言葉があるように、コミュニケーション能力が高い人たちは、話を「聴く」ことに集中し、相手の話からポイントを拾ってどんどん広げていきます。聴くことはコミュニケーションにおいてとても重要だとされています。
一方で「会話が続かない」「何を話せばいいかわからない」こう悩む人によく見られるのが、「コミュニケーション」=「話す」ことに偏ってしまいがちなことです。
コミュニケーションは、相手との意思疎通、会話のキャッチボールです。
コミュニケーション能力を高めていくために、まず大事なのは人の話をしっかり聴くことからです。
特徴⑤ わかりやすく話す
コミュニケーション能力の高い人は、話がわかりやすいことも大きな特徴です。
わかりやすさの秘訣は、人に伝える時に「伝えたいことは何か」「この話を聞いてどうなってほしいのか」といった、目的や結論を明確にすることです。
結論から先に述べるという、ビジネスコミュニケーションのマナーがあるのは、そもそも何の目的でこの話をしているのか、何が言いたいのかを先に相手にわかってもらうためです。
それによって、忙しい相手でも素早く状況を理解し、判断ができるというメリットがあるからです。
特徴⑥ うまい喩え話を使う
コミュニケーション能力の高い人たちは共通して、「比喩」「喩え話」を効果的に用いて伝えます。
比喩や喩え話は、「メタファー」とも言われ、より説得力を増すためや、相手にスムーズにメッセージを受け入れさせるための強力な技法として、催眠療法などでも使われます。
ではメタファーを用いるとはどういうことかというと、自分の伝えたいことをそのまま伝えるのでなく、人の経験談やことわざ、寓話などを使って伝えることです。
自分の考えや意見をそのまま直接的に伝えるよりも、喩え話や、他人の話を借りてきて伝える方が、相手に対しての説得力が格段に上がります。
特徴⑦ 鉄板ネタ・話題を準備している
コミュニケーション能力の高い人は、この人ともっと話してみたい、また会って話したい。
そう印象づける、いくつかの鉄板の「ネタ」「話題」を準備しています。
会話をお互い楽しんだり、相手が安心して話せるようにするためには、まず自分から心を開くことが大切だとわかっているからです。
一方で話すことが苦手だと思っている人に見られがちなのが、事前の準備や計画性なく、その場の状況だけでコミュニケーションをしようとしていることです。
相手とのコミュニケーションをスムーズにするため、話題の引き出しを増やすためにも、印象に残るような要素がないか、ネタや話の題材を準備しておきましょう。
コミュニケーション能力の高い人とは、
「人の心理をくみ取る」「聴く」「話す(伝える)」、特にこれらの能力が高いことがわかります。
そして7つの特徴を見ても、どれも難しいことをしているわけではありません。
人の話をしっかりと聴くことだったり、話す前に伝える順番を確認したり、わかりやすいように、何か喩えになる話はないかと工夫をしたり…。
基本的なことの積み重ねでコミュニケーション能力が高められていきます。
いかに、相手の立場に立てるか、相手の心をくみ取ることができるかが、コミュニケーション能力を飛躍させるポイントです!