一発逆転人生
東京の大学に入って、東京に住みたいという理由で、二浪した後、神奈川大学に進学しました。一番つらかった時期は1年目の浪人生時代で、規則の厳しい寮で過ごしたことです。19時以降は外出禁止で、守るのが大変でした。でも、そのときの友人たちは今でも仲がいいです。大学進学後、そのうちの一人のアイスホッケーをしていた友人が、本場カナダに突然1ヶ月行き、帰ってきたときの別人のような変わりように驚きました。そこで、自分も負けてはいられないと思い、一人でエジプトに行く決断をしました。ここでの経験は、社会に出た後も、自分ならやっていけるという自信にもつながり、その後就職して知らない土地に転勤したときも不安はありませんでした。大学で2年留年したため、26歳のときに社会人になり、元々興味を持っていたプログラムの設計の会社へ行きました。4年サラリーマンとして働きましたが、同級生たちに追いつくには起業するしかないと思って起ち上げたのが株式会社PRO-SEEDです。
これからの仕事は「FA」の時代がくる
ファクトリーオートメーション(FA)とは、工場における生産工程を自動化するシステムのことで、株式会社PRO-SEEDはそのシステムを動かすPLCと呼ばれるコントローラーのプログラミングを行っており、ドイツのSIEMENS社の日本におけるソリューション・パートナー企業として活動しています。日本国内のPLC市場では、三菱電機が60%のシェアを占め、SIEMENSはわずか3%です。しかし、海外市場でのシェアを見ると、三菱電機の10%に対し、SIEMENSは40%を占めています。SIEMENSを取り扱っているのは日本では我が社を含めて数社しかなく、競合が少ないため、海外での受注や日本から海外に進出する企業からの受注が多いというのが我が社の強みです。少子高齢化に伴って機械の自動化も進展していくため、業界的にもこれから「FA」の時代がくると思っています。
子ども向けのロボット教室を開催
その他に、月2回、4歳〜12歳くらいの子どもを対象にロボットを作る教室、RBI教室を開いています。我が社の業務のメインであるプログラミングの仕事は、顧客企業との契約上映像の公開が禁止されているため、知ってもらう手段が少ないのが悩みです。そのため、このロボット教室の取り組みを通して、子どもたちにものづくりの楽しさやPRO-SEEDの仕事を知ってもらうことを期待しています。
結局夢しか叶わない
とにかく若いうちは、何事にも挑戦し、失敗をたくさんする時期だと思います。運やチャンスだけでなく、夢を掴むには、行動力と経験値が必要だと思います。とにかく少しでもやるかやらないか迷ったときは、「やる」選択肢をとるべきです。
「夢は叶わない」という人がいますが、私は結局「夢しか叶わない」と思います。もちろん努力がすべて報われるわけではないですが、成功している人は努力をしています。夢が叶わなかったとしたら、自分が自分の限界に見切りをつけたときでしょう。社訓にもあるとおり、自分の道を創るのは自分で、それはすべて行動することだと思います。そのため、あいさつがしっかりできる人や話を聞く人、身だしなみはもちろんですが、自発的に取り組む積極的な人が、我が社に来てほしい人材です。
株式会社PRO-SEED
代表取締役社長 青柳孝幸
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福岡県古賀市生まれ。10歳までは大阪府で、高校卒業までは三重県で育つ。
父親の転勤により、幼少期から様々な土地を回っていた。25歳のときにアイスホッケーをしていた友人が本場カナダに1ヶ月行った後の変化に感化され、一人でエジプトへ。浪人時代や留年を経て、26歳で社会に出るも、わずか4年で会社を立ち上げた。プライベートは家族を大切にする良きパパでもある。