仕事の業種File12:不動産業ってなに?どんな仕事をするの?


◆不動産業
不動産業界といえばみなさんはどんなお仕事をイメージするでしょうか?
わたしたちが今住んでいる家や周辺の商業施設、テーマパークなど身の回りの土地や建物に関わるさまざまな仕事を手掛けています。
そもそも「不動産」とは、”土地とその土地の定着物”のことをいいます。土地とその土地に存在する建物を扱う業界です。ここでは主に3つの分野にわけて紹介します。

・開発
大規模な不動産開発を手がける企業は、デベロッパーと呼ばれます。
街の再開発やリゾート開発、大型商業施設の開発、マンション開発などはデベロッパーが主体となって行われます。不動産デベロッパーは、土地の仕入れから建物を完成させるまでの一連の仕事を手がけています。どのような建物・施設を建てるかの企画、土地の購入、行政の許認可取得、建設業者への発注などを一手に担っています。デベロッパーの主な収益源は、主に建築した建物の販売や、施設利用に伴うテナント料です。建設そのものを手がける会社は「ゼネコン」と呼ばれますが、ゼネコンとデベロッパーは異なる仕事です。仕入れた土地をどう開発するか企画するのがデベロッパーで、その指示の下、実際の建設を取りまとめて行うのがゼネコンになります。一方で、ハウスメーカーは主に「戸建住宅」をメインで取り扱っており、個人に住宅を売ることを目的とした不動産会社です。デベロッパーが、企画をメイン業務として、それ以外の業務は外部の会社に発注していたのに対して、ハウスメーカーは、住宅の企画から設計・施工まで全て自社で実施しています。そのため、デベロッパーにはない設計や建築を手がける「技術職」の募集があるのも特徴です。

・流通
住宅・マンション販売会社は、デベロッパーやハウスメーカーが建てた物件の宣伝や販売を行う不動産会社です。
広告を見て問い合わせをしてきた方へ物件を案内したり、住宅展示を開催して展示場に来た方への営業活動を行います。中には、デベロッパーやハウスメーカー自身が法人や個人に販売するケースもあります。
また、不動産オーナーと入居希望者をマッチングさせる不動産仲介会社もあります。
販売代理会社と仲介会社の主な違いは手数料の発生です。一般的に不動産売買や賃貸が行われる際、売主や買主は不動産会社に対して仲介手数料を支払うことになります。売主から販売を完全に委託されている販売代理会社では、手数料は売主側にしか発生せず、買主側が手数料をかけずに不動産を購入することができます。一方、仲介会社の場合には、売主・買主双方から仲介手数料をもらう仕組みになっています。また、不動産の賃貸は、主に仲介会社が手がけています。仲介会社には、全国に店舗を展開している大手の会社から、個人で行なっている小規模会社まで規模はさまざまです。

・管理
不動産オーナーが持つ物件の管理を行うのが不動産管理会社です。
運営建物や設備のメンテナス・入居者対応・空室時の集客・清掃など、不動産の管理は煩雑な業務が多く発生します。オーナーが全ての管理業務を行うのは大変労力がかかることです。そこで、不動産管理会社がオーナーに代わって、これらの管理業務を手がけています。また、不動産会社保有の建物だけでなく、公共施設の管理運営を担っている企業もあります。気になる人はぜひ調べてみてください。

普段の日常生活の中でよく目にし馴染みのある業界ですが、業務が多岐に渡るため、具体的に企業が何をやっているのか、入社後どのような仕事をするのかわからない方はぜひ参考にしてみてくださいね。