仕事の業種File14:医療・福祉業ってなに?どんな仕事をするの?


◆医療・福祉業
医療・福祉業界は、人の命に関わるお仕事です。そのため、大きなやりがいがあるとともに、高い技術力とモラルが求められる仕事でもあります。

●職種
医療・福祉業界といっても、さまざまな関り方があるため、医療・福祉業界で働く際はまずは自分に合った職種を選びましょう。

【医療・治療関連の仕事】
・医師
患者の診療、治療から研究者の道も。
・看護師
患者の心身のケアに医師の診療、治療介助。
・助産師
妊産婦の新生児のケア、分娩介助。
・保健師
地域で暮らす人々の健康指導、健康管理。
・医学研究者
病気の原因やメカニズム、治療方法などを科学的に分析する。
・病理学研究者
病気の種類を調べたり、細胞を観察、分析して病気を研究する。

【医療サポート関連の仕事】
・管理栄養士
病院や学校などの集団給食施設で献立をつくり、栄養指導をする。
・臨床検査技師
病気の早期発見、予防医学の専門家。
・救急救命士
医師の指示のもと、救急車の中などで救命処置をおこなう。
・診療放射線技師
レントゲン撮影と放射線治療の専門家。
・臨床工学技師
生命に関わる高度な装置を扱う医学分野の工学技術者。
・義肢装具士
義手、義足、義肢装具作りの専門家。
・救急隊員
一刻を争う状態の患者を、冷静、的確な処置をとりつつ、病院へ搬送する。
・シューフィッター
一人ひとりにあった靴を販売。
・オプティシャン・オプトメトリスト・眼鏡士
視力を測定し、視力保護をアドバイス。

【リハビリ関連の仕事】
・理学療法士
運動やトレーニングで機能回復を目指すリハビリの専門家。
・作業療法士
作業を通して、高齢者や障がい者の社会適応力を育てるリハビリの専門家。
・言語聴覚士
「話す」「聞く」「食べる」に関するリハビリの専門家。
・視能訓練士
目のさまざまな検査と訓練を行うエキスパート。
・音楽療法士
音楽の力で、心身の障がいの回復、生活の質の向上をサポート。

【心のケア関連の仕事】
・臨床心理士
心の問題にアプローチする専門家。
・心理カウンセラー
心のケアが必要な悩みを抱えた人の精神的自立を助ける。

【歯科医療関連の仕事】
・歯科医師
歯の診断、治療から矯正、審美まで。歯から全身の健康を取り戻す。
・歯科衛生士
歯の保健師さん兼看護師さん。
・歯科助手
歯科医師や歯科衛生士の補助的役割や秘書業務も担う。
・歯科技工士
健康な歯を復元する職人。
・歯学研究者
「歯」やその周辺にある「口腔」の病気や治療法などを専門に研究する。

【鍼灸・マッサージ関連の仕事】
・柔道整復師
打撲や捻挫、骨折などに対し施術を行う専門家。
・あん摩マッサージ指圧師
手や指の技術で健康づくりの手助けをする。
・はり師・きゅう師
東洋医学による療法士。
・リフレクソロジスト
足底への刺激で身体の状態を改善する。

【医療事務・病院運営関連の仕事】
・医療事務・秘書
医学・医療知識を備えた秘書。
・診療情報管理士
病院の診療情報を管理する。
・医療情報管理者
医療情報を管理し、研究や広報にも活用。
・医療情報技師
電子カルテなどの医療情報を扱うシステムを開発・管理する技術者。
・病棟クラーク
医師・看護師をサポートする事務部門の専門スタッフ。

【薬に関する仕事】
・薬剤師
正しく安全に薬を調剤、医療と患者の架け橋になる。
・医薬品登録販売者
薬局の店舗スタッフとして活躍。第二類、第三類医薬品を販売できる。
・医薬情報提供者(MR)
医師に薬品の情報を提供する、製薬会社の営業販売をする人。
・製薬開発技術者・研究者
製薬に関する研究や製造技術の開発・研究をおこなう。

【福祉関連の仕事】
・介護福祉士
入浴・食事の世話など、生活面の介護や指導をおこなう。
・社会福祉士(ソーシャルワーカー)
保護や援助を必要とする人のアドバイザー。
・精神保健福祉士
精神障がいのある人の生活を援助し、社会復帰をサポートする。
・手話通訳士
聴覚障がい者とのコミュニケーションを支える、手話のエキスパート。
・児童指導員
保護者の代わりに子どもを養育し、自立を支援する専門職。
・点字通訳者
書物や文献の文字を点字に直す。
・訪問介護員(ホームヘルパー)
家庭に派遣され、家事を代行する。
・医療ソーシャルワーカー
患者が社会復帰するための援助・助言をする。
・生活指導員
福祉施設に勤務し、施設利用者の生活全般を支援する。
・ケースワーカー
社会生活を送るうえで困っている人を援助する。
・ケアマネジャー
介護サービスの内容や業者などを決め、介護計画を立てる介護支援専門員
・社会福祉主事
行政の中で福祉サービスに携わる。公務員となって福祉関連部署で働く。
・福祉・介護職員
要介護のお年寄りや障害者の生活を支える仕事。
・福祉施設指導専門員
福祉施設の利用者や施設職員の指導をおこなう。
・福祉施設寮母・寮夫
入所している利用者の日常生活の手助けをおこなう。
・福祉相談指導専門員
患者とその家族や介護に携わる人の相談を受ける。
・母子支援員・少年指導員
母子生活支援施設に勤め、生活に困っている母子を支援。

医療・福祉業界といっても、さまざまな分野の仕事がありますが、どの仕事も高度な専門知識が必要であり、患者さんを支える場面や役割はいろいろあります。しかし、自分の専門領域の視点からだけで患者さんを見るのではなく、関わる多くの専門職が集まって患者さんの状態や希望を共有し、共通の目標を立てて治療やケアを行う「チーム医療・チームケア」が大切です。医師や看護師のように国家資格が必要な仕事も多いですが、医療機器メーカーの営業や病院の医療事務など、資格がなくても就ける職種もあります。是非参考にしてみてくださいね。